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大自然を求め


中米7カ国19日間(05/3/4〜22)

    スペインに占領されて、原住民が奴隷にされた過去は、南米の国々も同じ
    16世紀の歴史の一部分で仕方ないかなと思うのですが、コスタリカを除
    く他の6カ国は、いずれもアメリカのわがままな内政干渉により、悪政や
    独裁から抜けることが出来ず、つい最近まで、虐殺や激しい内乱が続いて
    いた事がよく分りました。
    その干渉でひどい目に遭っていても、結局はその庇護を得なければ国その
    ものが成り立たない悲哀もあり、いまでもアメリカとは密接な関係を保っ
    ていかざるを得ないようでした。
    

    表面上はどの国も平和を取り戻したかのような形になっていますが、民衆
    の心の中はそう簡単に癒されては、いないような気がします。
    貧富の差は、どうやっても取り返しの付かないほどのところまで、落差が
    出来てしまっているし、治安も夜は絶対に歩かないように言われました。
    

    とくにサンサルバドルの広場バスを止めて散策をしようとしたのですが、
    ものすごく沢山の人人人・・・たぶん仕事が無く何もしていないのだと思
    うのですが、そのほとんどが怖い顔の鋭い目で、刺すように我々に集中し
    ます。
    知らない間に私たちの周りには何重にも人だかりが出来ていました。
    現地ガイドの慌てて出た言葉で、バッグをしっかりと抱え込み早々にバス
    の中へ戻ったのでした。
    

    安い労働力を利用して、韓国などがメイドの賃金より少しだけ高くしてグ
    ァテマラなどは100万人以上の人を使っていました。
    韓国は中米の他の国々にも進出していて、大変抜け目がないようですね。
    したがって、まだ少ない日本の観光客は、みんな韓国人とまちがわれてし
    まうようです。
    

    コスタリカは動物やきれいな花を期待していたのですが、全くの期待はず
    れ。
    観光客が多くなりすぎたのと、いろいろな設備をしたりで、動物がいるら
    しいのだけど、声だけで何も見ることは出来ませんでした。
    ほんの一部を一日だけで通り過ぎる私たちには、言う資格なんか無いので
    すが、ガイドの話では最近はいつもこんな感じだと言っていました。
    動物が豊富に見られるという宣伝は、もう真に受けてはいけないのだなと
    感じました。
    コスタリカの場合は非武装、積極中立を維持することによって、他の中米
    諸国のような激しい内乱を免れ、中米では貧富の差や人種の差などの弊害
    もなく平和であった。 
    ただそういったことから周りの国を見下ろすような感じで接している面が
    伺えました。
    中米国境入出国簡易化を受け入れず、一線を画す政策もその現れでしょう。
    

    むしろパナマの旧市街など以外に良かったところもいくつかありました。
    ただ、残念なことにこういったところも新しく家を建て直してしまうとい
    うことで、こちらのほうでも、ウィグルの変わりようと同じで風情が無く
    なってしまいそうで・・・・
    まぁ、住んでいる人たちにすればこうなってくれないと困るわけで、我々
    のわがままでもあるわけですね。
    

    ニカラグアは中米で一番広い土地を有して自然資産(動植物など)もコス
    タリカ以上にあります。
    やっと内乱が終り、施設などが整えられるようになると観光国として有力
    な国となるように思いました。
    

    エルサルバドルでは人口600万人のうち約300万人がアメリカへ出稼
    ぎに行っています。  
    最近、通過をUSドルに替えてしまいました。
    人口の半分もアメリカで働いていれば、もうその方が都合が良いのかも知
    れません。
    

    ホンジュラスは、過去一番アメリカのそばに寄り添った制作をしていまし
    た。
    もっとも住民はそのために苦渋を強いられてもいたのですが。
    エルサルバドルの難民が流れ込んできて、ただでも少ない仕事を削られ、
    ここへ来てエルサルバドルがアメリカへの出稼ぎなどで、ホンジュラスよ
    り情勢が好転してきたことで、ねたみがあるようです。
    サッカーの試合のもつれから起きた「サッカー戦争」も本当の原因はこの
    あたりにあるのでしょう。
    

    ベリーズはもとグァテマラの一部だったものから独立、産業、観光などこ
    れといったものがないため国としては、非常に厳しい物があるようでした。
    グァテマラとの国境では今でもたまに小競り合いがあるようです。
    

    グアテマラはなんといってもマヤの素晴らしい遺跡など、観光資源が大変
    豊富で、コスタリカ、パナマを除く中米5カ国の指導的立場にいます。
    私たちが行ったとき、ちょうど5カ国間国境の入出国手続きを一度にすま
    す調印式が行われていて、各地でその祝賀行事を行っていました。
    

    念願のマヤの遺跡は期待通り、たっぷりとメキシコの続きを堪能してきま
    した。
    ティカールとコパンの遺跡は本当に素晴らしかったです。

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